徒然なるままにボヤく

考えてることを吐き出していきます。

忌物堂鬼談

久々に読みました三津田信三さんの作品。

怪異に取り憑かれ、助けを求めて遺仏寺を尋ねる主人公。寺の住職が彼女を助ける代わりに、所持するだけで怪異を引き起こす「忌物」の話を聞かせ、そして纏めさせると言うのが大筋の流れ。

この住職さん、忌物を蒐集するのが趣味というぶっ飛んだ人で、寺の中は足の踏み場にも困るほど忌物で溢れてるんですよね。まさに「忌物堂」という名前がふさわしい場所。こんな所が話の舞台っていうだけで、既におぞましい。

そんな遺仏寺で行われる怪談語りが、1章につき1つ行われていきます。
どれをとってもゾゾゾって来るんですけど、やっぱり最後が1番怖い。そんでもって、そこにそれまでの全章が集約されていくのがすごいし、面白い。

最後はホラーには珍しくハッピーエンド?怪異が解決する形で終わるんですが…でも、とあるシーンがふと思い浮かんでしまって、個人的には手放しに喜ぶにはモヤモヤするなーという。ハッピーだといいな。

すごくまとまりのない文書ですが、感想でした。